研修概要
本研修では、SharePointの機能をプログラムやスクリプトから操作するための「SharePoint API」(Microsoft Graph APIおよびSharePoint REST API)の基礎知識と実践的な活用方法を学習します。APIを利用した認証設定から、サイト、リスト、ファイルの基本的な操作までを学びます。研修受講後には、APIを活用して定型業務の自動化や外部システム連携、簡単なカスタムソリューション開発に着手するための第一歩を踏み出すことを目指します。
目的
- SharePoint APIの全体像: Microsoft Graph APIとSharePoint REST APIの違い、特徴、使い分け
- 認証と認可: API利用に不可欠なAzure ADアプリケーション登録の手順とアクセス許可の考え方
- 基本的なAPI操作(ハンズオン): Postman等のツールを使い、サイト情報取得、リストアイテムのCRUD(作成・読み取り・更新・削除)、ファイル操作などを実践
- プログラミングでの利用: PowerShellやJavaScript等からAPIを呼び出すサンプルコードとポイント解説
- 実践的な考慮事項: エラーハンドリング、スロットリング(利用制限)、ページング等のベストプラクティス
対象者
環境要件
テキスト
オリジナルレジュメ
研修内容
- SharePoint APIの概要
- SharePointで利用可能な主要API
- Microsoft Graph API: 最新かつ推奨される統合API。SharePoint以外のM365サービスも操作可能。
- SharePoint REST API: SharePoint固有の機能にアクセスするためのAPI
- Graph APIとSharePoint REST APIの使い分け、特徴と違い
- APIリファレンスの見方
- 認証と認可
- API利用の前提となる認証・認可の重要性
- Azure Active Directory (Azure AD) アプリケーション登録
- アプリ登録の概要と目的
- 委任されたアクセス許可 vs アプリケーションのアクセス許可
- アクセス許可の要求と管理者の同意
- 認証フローの概要
- OAuth 2.0 の基本概念
- 代表的なフロー(認可コードフロー、クライアント資格情報フロー)
- APIの基本的な使い方(ツール利用)
- APIテストツール(Postman)のセットアップと基本操作
- アクセストークンの取得方法(Postmanでの設定例)
- Microsoft Graph API を使った操作例
- サイト情報の取得
- リスト/ライブラリの一覧取得
- リストアイテムの取得・作成・更新・削除 (CRUD)
- ファイルのアップロード・ダウンロード
- SharePoint REST API を使った操作例
- 基本的なエンドポイント
- リストアイテムの取得・作成・更新・削除 (CRUD)
- Graph APIとの比較
- プログラミング/スクリプトからの利用例
- PowerShell
Invoke-RestMethod
を用いたAPIコール
- 認証処理(MSAL.PS や AppOnly 認証)
- 管理タスク自動化の例
- JavaScript (ブラウザ/Node.js):
Workspace
API やライブラリ (PnPjs, Microsoft Graph JavaScript SDK) の利用
- 認証処理(MSAL.js)
- カスタムWebパーツやフロントエンド開発での利用例
- 主要なHTTPヘッダー(Authorization, Accept, Content-Typeなど)
- JSONデータの扱い方
- ベストプラクティスと考慮事項
- エラーハンドリング: HTTPステータスコードの確認、エラーレスポンスの解析
- スロットリング(Throttling): 制限と回避策 (
Retry-After
ヘッダー、指数バックオフ)
- ページング: 大量データを扱う際の注意点 (
@odata.nextLink
)
- セキュリティ: 最小権限の原則、資格情報の安全な管理
- バッチ処理: 複数のリクエストをまとめる(JSON Baching / Microsoft Graph Batching)
- 便利なツールとライブラリ紹介(Graph Explorer, PnP Community)
研修日数
0.5~1日間
備考
本研修はお客様の開発状況により内容のアレンジをいたしますので、お気軽にご相談ください。
お申し込み・お問い合わせ
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