安全で高パフォーマンスなシステム開発
研修概要
Rustは、安全性、並行性、高いパフォーマンスを提供するシステムプログラミング言語です。本研修では、Rustの基本構文やデータ型、所有権と借用のルールを学び、メモリ安全性の確保やライフタイム管理の技術を習得します。さらに、並行処理やスレッド管理の基礎を理解し、効果的なシステムプログラミング技術を身につけることを目指します。
目的
- Rustの基本構文とデータ型を習得する
- メモリ安全性と所有権の概念を理解する
- 並行処理プログラミングの基礎スキルを習得する
対象者
- システムエンジニアの方
- バックエンドエンジニアの方
- プログラミング初心者の方
環境要件
OS: Windows、64bit、8GB以上メモリ
テキスト
オリジナルテキスト
※または市販の教科書
研修内容
1. Rustの基礎
- Rustの構文と基本的なデータ型
- Rust言語の特徴とその利点
- 変数の定義と定数の使い方
- 基本的なデータ型(整数、浮動小数点数、文字列、ブーリアンなど)の使用方法
- 式と文の違い、条件分岐(if, match)とループ(for, while)の基本構造
- 所有権と借用のルール
- Rustの所有権システムの基本概念
- 所有権がメモリ管理に与える影響
- 所有権の移動(Move)とコピー(Copy)の違い
- 借用(Borrowing)と参照(References)の基本ルール
- 不変参照と可変参照の使い分けと制約
- エラーハンドリングとパッケージ管理
- Rustにおけるエラーハンドリングの基本(Result型とOption型)
- パターンマッチングを使ったエラー処理
- パニック処理とリカバリ方法の基本
- Cargoを使ったプロジェクト管理と依存関係の管理方法
- クレート(Crate)の作成と公開の手順
2. メモリ安全性とライフタイム
- 所有権システムの理解
- 所有権システムがメモリ安全性に与える役割
- メモリリークやダングリングポインタを防ぐためのRustの仕組み
- ヒープとスタックにおけるメモリ管理の違い
- ライフタイムアノテーション
- ライフタイムの基本概念とその必要性
- 関数と構造体におけるライフタイムの指定方法
- ライフタイム省略規則(Lifetime Elision)の理解
- ライフタイムの適切な指定による所有権と借用の安全な管理
- スマートポインタと内部可変性
- スマートポインタ(Box, Rc, RefCellなど)の基本的な使い方
- RcとArcを使った参照カウントの管理
- RefCellを使った内部可変性の実現
- メモリ安全性を保ちながらの可変データの管理方法
3. 並行処理プログラミング
- スレッドと並行処理の基本
- Rustにおけるスレッドの生成と管理
- スレッド間のデータ共有と同期の基本
- joinハンドルを使ったスレッドの終了待ち
- メッセージパッシングと共有状態
- チャンネルを使ったスレッド間のメッセージパッシング
- 送信側と受信側の基本的な使い方
- Mutexを使った共有状態の同期とロックの管理
- 競合状態の回避と安全な並行処理の実現
- 並行データ構造と同期メカニズム
- 安全な並行処理をサポートするデータ構造の概要
- スレッドセーフなデータ構造(Arc, Mutex)の使用例
- クロージャを使った並行タスクの実行方法
研修日数
2〜3日間
備考
本研修はお客様のご要望によって内容のアレンジも可能ですので、お気軽にご相談ください。
お申し込み・お問い合わせ
下記のリンクより申込み・お問い合わせください。(別のタブが開きます)
・お問い合わせ
・研修導入の流れ