レガシーシステムの基礎を学ぶ
研修概要
1959年にアメリカで開発されたCOBOLは、レガシーシステムの保守やビジネスアプリケーションの開発において重要な役割を果たしています。この研修では、COBOLの基本的なプログラム構造や文法、データ操作を学び、実際の業務で使えるプログラミングスキルを習得します。また、研修を通じて、基礎からCOBOLプログラムを実装できるようになることを目指し、簡単なシステム開発にも対応できる能力を養成します。
目的
- COBOL言語の基本構造と基本文法を理解する
- 基本的なプログラミングスキルを習得する
- 条件分岐とループ処理を理解し実践できるようになる
- ファイル操作とデータ処理の基礎を習得する
- デバッグとテストの基礎を理解する
- 実践プロジェクトを通じてプログラム実装能力を養う
対象者
- プログラミング初心者の方
- 他言語の経験者でCOBOLを学びたい方
- システム開発に関心がある方
環境要件
OS: Windows、Linux、またはMacOS、64bit、8GB以上メモリ
テキスト
オリジナルテキスト
※または市販の教科書
研修内容
1. COBOLの基本概要
- COBOLの概要と歴史
- COBOLの誕生と発展の歴史
- COBOLが使用される主な用途とその理由
- 基本的なプログラムの構造
- COBOLプログラムの基本構造(IDENTIFICATION, ENVIRONMENT, DATA, PROCEDURE DIVISION)
- プログラムの基本的な書き方とルール
- 開発環境の設定
- COBOL開発環境のインストール方法
- COBOL IDEの基本的な使用方法
- 実践課題
- 開発環境のインストールと設定
- “Hello World” プログラムの作成と実行
2. 基本文法とデータタイプの理解
- COBOLの基本文法
- 主要なキーワードとその役割
- 文法上のルール(セクション、パラグラフ、ステートメントの構成)
- データタイプ(PIC、レベル番号)
- PIC(ピクチャー)句によるデータ型の指定方法
- レベル番号と変数の構造的な配置方法
- 変数の宣言と初期化
- 変数の宣言方法とその初期化
- データ項目の定義と使用方法
- 実践課題
- 様々なデータタイプを用いた変数の宣言と値の設定
- 簡単なデータ操作プログラムの作成
3. 基本的な制御構造
- IF文、EVALUATE文
- 条件分岐を行うIF文の基本的な使い方
- EVALUATE文による複数条件の分岐処理
- PERFORM文によるループ処理
- 繰り返し処理を行うPERFORM文の使用方法
- PERFORM文を用いたループの基本的な構造
- 実践課題
- IF文を使った条件分岐のプログラム作成
- PERFORM文を使用したループ処理プログラムの作成
4. データ操作とファイル処理
- ファイルの種類と定義
- シーケンシャルファイルとランダムファイルの違い
- ファイルの定義と設定方法
- ファイルのオープン、読み取り、書き込み
- ファイルのオープン、クローズの手順
- ファイルからのデータ読み取りとファイルへのデータ書き込み方法
- 実践課題
- シーケンシャルファイルを読み取るプログラムの作成
- データをシーケンシャルファイルに書き込むプログラムの作成
5. デバッグとテスト
- デバッグツールの使用方法
- COBOLのデバッグ環境の設定と基本的な使用方法
- デバッグの基本的な手法とツールの活用
- エラーメッセージの理解と対処法
- 主要なエラーメッセージの読み方と対処方法
- エラー修正の基本的な流れ
- 単体テストと統合テストの基本
- テストケースの作成方法
- 単体テストと統合テストの実施方法
- 実践課題
- バグのあるサンプルプログラムのデバッグ
- 自分のプログラムに対してテストケースを作成し、テストを実施
6. 実践プロジェクトの準備
- プロジェクト要件の確認
- プロジェクトの目的と要件を理解する
- 要件に基づいたプログラムの設計
- プログラム設計(フローチャート、擬似コード)
- フローチャートや擬似コードを使ったプログラム設計の基本
- データ構造の設計
- 実践課題
- フローチャートと擬似コードの作成
- 必要なデータ構造の設計
7. 実践プロジェクトの実装
- プログラムのコーディング
- 設計に基づいたプログラムの実装
- 主要な機能のコーディング
- 入出力処理の実装
- 入出力処理の基本的な実装方法
- データの入力・表示とエラーハンドリングの基本
- 実践課題
- 設計に基づく主要機能のコーディング
- 入出力処理とエラーハンドリングの実装
8. プロジェクトのテストとデバッグ
- プロジェクト全体をテスト
- プロジェクト全体のテスト手法
- バグの特定と修正の流れ
- 実践課題
9. プレゼンテーションと振り返り
- プロジェクトの成果発表
- プロジェクトの成果まとめ
- プレゼンテーション資料の作成
- 成果の発表とフィードバックの受け方
- 振り返りとフィードバック
- プロジェクトを通じて学んだことを振り返り
- 今後に活かすポイントの整理
- 実践課題
- プロジェクトのプレゼンテーション資料の作成・発表
- フィードバックを基にした最終調整
研修日数
3〜5日間
備考
本研修はお客様のご要望によって内容のアレンジも可能ですので、お気軽にご相談ください。
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